ゲーム用PCを約10年ぶりに自作した(AMD 15万構成@2020年)

約10年ぶりに自作PCを組みました。ゲーム用です。しかも初のAMDです。 どういう考えでスペックを決めたのか,残しておきたいと思います。

要件

優先度順に記載する。

  1. ある程度重たいゲームでも快適にプレイできるようにしたい/VRChatを試してみたい
  2. 置く場所がないのでできるだけ小型にしたい
  3. 15万以内(OS込)

要件の深掘り

まず,要件を深掘りする。要件の優先度順に検討し,それぞれをパーツの要件にまで落とすこととした。

1. ゲーム/VRChatが快適に動く(GPU

ゲームが快適に動く。つまり,まずはGPUを決めるべきかと考えた。

pcfreebook.com

ベンチマークを公開しているブログを読んだ。しかしよく分からない。

とりあえずメーカを決めよう。ゲームはNVIDIA社のGPUの方が良い気がして,AMD社のGPUは選択肢から外れた。NVIDIAの方がよいという根拠は特段ない。その上でもう一度いろいろなブログを読んだ。やはり分からない。結局,以前からGeForce RTXを使ってみたいと考えていたことを思い出し,このシリーズで仮置きすることにした。これも特段の根拠はない。細かい型番は予算見合いで決めることにして,次の要件の深掘りに移ることとした。

2. スペース(サイズ・ケース)

次に,置く場所をイメージした。あまり広いスペースは確保出来そうにない。つまり,ともかく小型に組む必要がある。調査をしたところ,Micro ATXでもRTXシリーズが搭載できること,Micro ATXが最大搭載可能サイズとなるような小型PCケースであってもRTXシリーズが搭載できることが分かった。このサイズのPCケースであれば問題なく置けそうだ。この時点で,Micro ATXサイズのPCケースを選ぶことは必須要件となった。

設置されたMicro ATX用PCケース
最終的な設置イメージ。Nintendo Switchはサイズ比較用。

3. 予算(CPU)

次に決めるべきは,予算に収めるための作戦である。GPUの次にコストへ与えるインパクトの大きい要素はCPUである。CPUを決めることとした。

まず最初に,Intel CPUで試算した。他のパーツを入れても,ギリギリ予算に収まりそうだと分かった。しかし,最近はAMD CPUの話をよく聞く。調べると,同じ予算を出すならばAMD製CPUの方がコストパフォーマンスが優れていること,ゲーム向けPCでAMD製CPUであるRyzenがよく使われることが分かった。せっかく久々に自作するんだし,試してみてもいいかと考えた。CPUとしてRyzenシリーズを選ぶことは,ほぼ必須の要件となった。

選定結果

細かな決定理由はあとで説明するとして,先に最終的に選定したスペックを記載する。

部位 製品名 主なスペック 購入価格
CPU AMD Ryzen 5 3600 6C12H@3.6GHz ¥26,378
MEM Crucial CT2K16G4DFD832A DDR4-3200 16GBx2 ¥17,640
主記憶 Crucial P1 CT500P1SSD8JP M.2 NVMe 500GB ¥8,465
GPU 玄人志向 GG-RTX2070SP-E8GB/DF RTX2070Super 8GB ¥55,527
マザー ASRock B450M Steel Legend Micro ATX AM4 B450 ¥10,192
電源 Silverstone SST-ET650-HG 650W 80PLUS GOLD ¥6,980
ケース Silverstone SST-PS15B-G 19.2x35.1x38.1cm ¥6,089
OS Microsoft Windows 10 Pro DSP DVD DSP ¥12,422

合計 ¥143,693 で,予算内に納まっている(OSはNTT-X Storeのセット割引価格)。以下のページでは最安構成を確認出来る。

niku.webcrow.jp

選定理由

スペックを確定させるにあたっては,要件がとても似ていたこのブログを参考にしながら,一つ一つのパーツを精査した。

note.com

各パーツの詳細な決定理由や,「こうしてもよかった」というコメントは以下のとおり。

  • CPU

メーカは前述のとおり。型番は,Ryzen 5 3600/3600X と Ryzen 7 3700Xで悩んだが,ここは予算を重視して3600にした。3600がコスパ最強と思う。

  • メモリ

まず規格。Ryzen 3600/B450では,デュアルチャネルメモリにおいてDDR4-3200をサポートするらしい。これは速度にこだわりたい。ということでDDR4-3200に対応したメモリの2個セットにしようと決めた。次はメーカ。Crucialがコスパがよいらしい。決定。最後に容量。本当は16GBで十分だったが,全く在庫がない。たいして値段も変わらないし・・・ということで32GBにした。数日後に16GBの在庫が復活した模様なので,少し待って16GBにしてもよかった。

  • ストレージ/主記憶

M.2 NVMeを使ってみたかった。それだけだった。次は容量。今メイン機のiMacですら,容量は300GBくらいしか使っていない。1TBは不要と判断し,500GBを選択した。メーカはどこでも良かったが,なんとなくメモリと揃えることにした。その結果,Crucial P1になった。

前述のとおり,RTXシリーズにすることは決定していた。次は型番を決めなくてはならない。最もグレードの低いRTX2060でもよかったのだが,前述のブログの「VRChatではRTX2070Superがあれば安心」という文字を見て,ついRTX2070Superにしてしまった。最後にメーカ。どこでも良かったのだが,最も価格が安く信頼もある玄人指向とした。

Micro ATXを選択することは前述のとおり。そこで,まずはチップセットを決める。このブログを参考に決定した。

chimolog.co

B450とX570が選択肢となった。ただ,よほど特殊な使い方をしない限りはB450で十分とのことだったので,B450で決定した。次はメーカ。ASRockというメーカが評判が良いと聞き,一度使ってみたかった。そこで,B450の定番マザーボードであるB450M Steal Legendにした。M.2も刺さるし,PCI Expressの数も十分だった。より安いPro4でも良かったが,価格差も少なくケチる必要はないと考え,定番どおりSteal Legendにした。マザーボードが光ることを知ったのは発注後であった。

  • ケース

Micro ATXの中で最も小型なケースを選ぼうと考えた。調査すると,SilverStoneのPS15,ThermaltakeのVersa H18が選択肢に上がった。価格.comの売れ筋ランキング上位の2機種である。この2つで迷ったが,より小さいPS15であってもRTX2070 Superが入るという情報があった。そこで,小型化を優先し,PS15に決定した。しかし,以下の写真のとおり,電源モジュールとの隙間がほぼ空いていない・・・。多少攻めすぎたかなと思う。一方,内部を見せるための強化ガラスの質感はとても気に入っているので,よい買い物だったとは思う。

PC内部のパーツ
PC内部の様子。LEDは設定で無効化出来るがまだしていない。

今後組む人へ向けて

今回の構成は小型化を重視しすぎて玄人向けになっている。前述のとおり,GPUのサイズがケースに対してでかすぎる。搭載が大変という問題と,冷却ができるか不安という問題がある。後者について,私は昨日ケースファンを買い足した。これからエアフローの調整を行ってみようと思う。こういう調整に不安がある人や面倒くさいと思う人は,おとなしく場所を確保して,ATX向けケースを買った方が良いと思う。

予算があまりないという人であれば,GPUのグレードをもう少し落としてRTX2060ベースのものにする(約−19,000円),メモリを16GBに落とす(約−9,000円),OSをWindows 10 Homeにする(約-3,000円)すると良いと思う。大して変わらないスペックで,3万円以上安く組めるので,コスパとしてはかなり強いものになる。

予算をもっと出せるという人であれば,CPUのグレードを上げる一択だと思う。Ryzen 7 3700X(約+16,000円)にしよう。ついでに,電源も750Wまで増やしておくのもよいかもしれない。また,主記憶が不安な場合は足してもいい。その他に予算をつぎ込みやすい箇所はあまりないので,もっと良くしたい場合は一から練り直すほうがよいと思う。

初めてPCを組むという人であれば,前述のとおり,適切なサイズであるATXケースに変更したほうがよいかと思う。更に,5インチベイを搭載したケースを選択したうえで,DVDスーパーマルチドライブ(約+2,000円)を付ければOSインストールもスムーズに行く。主記憶についても,もし不安であれば足してもよい。SATA接続のSSD(+1TBで約+13,000円)を追加するか,既存のNVMeを増量する(+500GBの合計1TBで約+5,000円)を選ぶ。もしこれで予算オーバになるならば,前述の「予算があまりない人」向けの記載のとおり,GPUのグレードやメモリ搭載量を落とすとよいと思う。

今後の予定

前述のとおり,エアフローの調整を最優先で行おうと思う。ちょっと高いケースファン(Noctua)を買ってみたので,また設置後ブログに書く。

オンボードサウンドカードでは,音声入力があまりにノイジーだった。耐えられない。つい,数年前から欲しかったマイク用アンプのAT-MA2を購入してしまった。これもまたブログに書こうと思う。

グラフィックボードが重力に負けそうで怖い。そのうちスペーサー的なものを検討しようと思う。

せっかく透明のケースを買ったので,中にフィギュアをいれたい。