BibDeskで文献管理(日本人の名前を含む場合)
bibtex*1は文献を引用するときに非常に便利です.しかしながら,bibファイルを手打ちで書くのはめんどくさいので,僕はmacでBibDeskというフリーソフトを使ってbibファイルを作成しています.
http://bibdesk.sourceforge.net/
卒論を書いているときに日本人の書いた日本語の論文を引用したかったのですが,日本人の名前を書くときにちょっとてこずったのでここにメモしておきます.将来的には,BibDeskの使い方を説明するエントリを書けたらいいですね.
そもそも,日本語を書くために
そもそも,bibファイルに日本語を含めるためには,当然ながら文字コードに気を配る必要があります.web上には,「bibファイルはUTF-8で」という記述もいくつかありましたが,僕の環境ではShift-JISにしないとpdfが文字化けしてしまいました.もっとも,僕の環境ではtexファイルすらShift-JISにしておかないといけなかったので,当然と言えば当然かもしれません・・・.なお,BibDeskにはデフォルトで読み込む文字コードを設定することができます.この設定と違う文字コードのbibファイルを開こうとすると,エラーが起こってファイルが開けないようなので注意が必要です.設定は,「Preferences」→「Data Preferences」→「Files」→「String Encodeing」にあります.
あと,当然ですが,bibtexでなくjbibtexなどの日本語に対応したbibtexを使う必要があります.僕はこの辺はよく知りません.
「名,姓」
日本人の名前の書き方です.例えば,山田太郎さんと山田花子さんの書いた論文を引用したいとします.僕は最初,なんの疑いもなしに,
@article{hoge1, Author = {山田太郎 and 山田花子} }
と書けばいいものだと思っていました.しかしながら,あとあとbstファイルでスタイルを指定することを考えると,
@article{hoge2, Author = {太郎,山田 and 花子,山田} }
のように,「名,姓」と記述するべきのようです.もちろん,BibDesk上では,Author欄に「太郎,山田 and 花子,山田」と書くことになります.どうも,bibファイルに直接書くやり方ではどちらでも問題ないようなのですが,BibDeskを使う場合には後者のやり方でないとあとでうまくいかないことがありました.まあ,後者のやり方がベストですね.しかし,見た目が悪い.
BibDeskはフィールドを追加できる
これだけでは不十分な点があります.bibファイルに読み仮名がないので,著者を50音順に管理することができません.この問題を解決するため,jbibtexではYomiというフィールドが追加されています.しかしながら,日本語に正式対応しているわけではありませんので,BibDeskにはこのようなフィールドは存在しません.
BibDeskは,自分で新たな入力フィールドを追加することができます.Yomiフィールドを追加しておくのがよさそうです.設定は,「Preferences」→「Data Preferences」→「Fields」→「Advanced」→「Custom BibTeX Types and Fields」の「Edit...」をクリックから行います(上図参照).
すると,上図のような画面が出てきます.だいたい見ればわかるので,特に説明はしません.ただし,defaultのフィールドは変更しないことを勧められますので,一応Typeのコピーを取ると良いと思います*2.僕は,上図のようにjarticleというtypeを作って,Yomiフィールドを追加しました.
そして,実際にBibDeskでYomiフィールドに読みを入力するのですが,この際に迷うことがあります.読みは,日本語で入力するのか,それともローマ字で入力するのか,ということです.この話はややこしいので今回はしませんが,英語の名前と日本語の名前が別々に整列されるか,混じって整列されるかということです*3.僕はとりあえずローマ字で入力しています.
おわり
卒論提出直前にもかかわらずこんなエントリを書いてしまったことを後悔していますが.まあなんとかなるでしょう.